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子宮は妊娠中に胎児が成長する子宮体部(子宮の内部)と分娩時に胎児が通ってくる 子宮頚部(子宮の出口)に分けられます。
子宮頚部に発生するがんを子宮頚がんといいます。本邦では1年で1万人の女性に発生し3000人が死亡しています。
(引用:公益社団法人 日本産科婦人科学会.産科・婦人科の病気「子宮頸がん」.参照:2025-10-22.https://www.jsog.or.jp/citizen/5713/)
子宮頚がんはヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの感染で発生するといわれています。大半の患者さんは自然に治りますが、一部の患者さんでは子宮頚部異形上皮という状態を経て子宮頚がんに進むと考えられています。現在ではヒトパピローマウイルス(HPV)に対するワクチンを接種することで予防が可能です。
初期の子宮頚がんには症状がありませんが、進行すると不正性器出血や帯下(おりもの)が みられるようになります。腹痛・腰痛・背部痛などがみられる場合はかなり進行しているケースが散見されます。
ごく初期の場合は子宮の出口を円錐形に削り取り、子宮を残せる円錐切除で治療できます。
手術自体を避けたい時はレーザーで病変を焼くことも可能ですが、その際は他施設へご紹介いたします。進行している場合は状況により、手術・放射線・抗がん剤いずれかの単独治療もしくはその組み合わせで治療を行います。当院で可能ですが、放射線治療で一部特殊な小線源治療を必要とする場合は他施設へご紹介します。
治療の詳細については担当医に確認して下さい。
文責:片岡 良孝
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